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『喉が痛いときに、のど飴を食べる』という行動を取る人は多いのではないでしょうか。
スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどで、多種多様な『のど飴』が販売されていますが、そもそも、のど飴ってどんな飴なんでしょうか。
のどの痛みを抑える飴?
ハーブが入った飴?
スーッとする感じの飴?
いろいろな意見が挙がってきそうですね。
でも実は、『のど飴』の基準や定義は存在しないんです。
つまり『のど飴は普通の飴と同じ』といえるのです。
のど飴(食品)に喉の痛みを治す効果はない
のど飴を購入する場所は、スーパーやコンビニなどキャンディコーナーが多いのではないでしょうか。キャンディコーナーに陳列されているのど飴は、当然のことながら食品です。
食品である以上は、人体に短期的な影響・効果を与えることはできませんし、いけません。喉の痛みを消す、咳を止める、こういった効果を持つものは医薬品と呼ばれます。
のど飴は食品なので、そういった効果を期待することがそもそも間違いなのです。
その証拠に、お手元にのど飴の食品包装表示をご確認ください。どこにも『喉の痛みを消す、咳を止める』のような表示はありませんよね。
食品の場合、健康増進法第31条第1項の『食品として販売に供する物に関し、健康保持増進効果等について虚偽誇大な表示をすることを禁止する』の縛りを受けます。
つまり、『のど飴を食べたら、喉の痛みが消えるよ』などの表示は、そもそも認められていないんですね。こういう健康に影響があるよ的な表示をしちゃうと、医薬品や医薬部外品になってしまうんです。
のど飴(食品)の定義や基準は存在しない
そんなのど飴ですが、ただの食品なので『のど飴の基準・定義』は存在しません。ゆえに、各食品メーカーが販売しているのど飴は、それぞれ成分や製法が異なります。
つまり、各食品メーカーが『喉に良さそうな雰囲気の飴をのど飴と呼んでいる』に過ぎないのです。
もちろん、喉に清涼感やスッキリ感を与えるために、ハーブやハッカ成分が入っていることもありますが、これらの成分は『味』に影響を与えるためであり、『喉』に影響があるとはいえません。
のど飴(食品)は喉を潤す効果がある
「じゃあのど飴を食べる意味はないのか!?」
というお声が聞こえてきそうですが、意味はあります。
それは『喉を潤す効果』です。
飴を口腔内で舐めていると、唾液が分泌されますよね。この唾液によって、口腔内、そして喉の乾燥を防ぐことができるのです。
…まぁ、のど飴じゃなくて、普通の飴でも同じ効果が期待できます。
ただ、先ほども触れたように、食品会社の製造するのど飴にはハーブやハッカなどのスッキリ感を与える成分が含まれていることが多いです。
もしかしたら、ハーブが入っている方が唾液の分泌量が増えるかもしれないし、のどに良さそうというプラセボ感も意外とバカにできません。
医薬品、医薬部外品ののど飴には具体的な効果が期待できる
さきほど、『のど飴は普通の飴と同じ』と言ってしまいましたが、それは食品カテゴリーののど飴のお話です。
実は食品ではない、のど飴も存在します。
それは、医薬品、医薬部外品に分類されるのど飴です。
医薬品に分類されるのど飴
医薬品に分類されるのど飴は2種類あります。
それは『浅田飴』と『南天のど飴』です。
これらののど飴は、咳や痛みを抑える成分、殺菌成分が入っていますので、咳や痛みを抑える効果が期待できるといえます。
ただ、医薬品ゆえに、副作用もしっかりありますから、用法用量をしっかり守って、必要な時にだけ使うというのが大切になってきます。
医薬部外品に分類されるのど飴
医薬部外品に分類されるのど飴はいろいろありますが、『VICSメディケアドロップ(以下、VICSドロップ)』が有名ですよね。
VICSドロップには、咳や痛みを抑える効果はありませんが、殺菌成分が含まれているので、菌による喉の炎症には効果が期待できるといえます。
喉を潤すためにのど飴を舐めよう
以上、のど飴の授業でした。
のど飴は無駄という話ではありませんよ。のど飴は『喉を潤して、乾燥を防ぐ』という意味では、疾病の予防効果の高い食品といえると思います。
その効果に過度な期待をするのではなく、喉のケアの補助として上手く活用していきましょう。