ビタミンKの生理作用と欠乏症・過剰症_血液凝固に関わるビタミン

ビタミンK

脂溶性ビタミンであるビタミンKの生理作用と欠乏症・過剰症について解説していきます。

脂溶性ビタミンのなかでは、比較的注目されない傾向があるビタミンK。

あまり話題には上がらないビタミンですが、ビタミンKには血液を凝固させるという重要な役割があるのです。

ビタミンK1はフィロキノン、K2はメナキノン

ビタミンKにはK1とK2があり、ビタミンK1をフィロキノンビタミンK2をメナキノンと呼んでいます。

ちなみに化学合成されたビタミンKとして、ビタミンK3(メナジオン)がありますが、現在では使用が禁止されているので、目にする機会はほとんどないと思います。

K1(フィロキノン)は植物由来、K2(メナキノン)は細菌由来

ビタミンK1であるフィロキノンは、ホウレンソウやモロヘイヤ、小松菜などの緑葉野菜に多く含まれています。

それに対し、ビタミンK2であるメナキノンは、細菌類が産生します。例えば納豆菌ですね。

特に納豆はビタミンK2を多く含んでいる食品の代表ですので、ぜひ覚えておいてください。

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ツカサ

ちなみに私たちの腸に存在している腸内細菌もビタミンK2を産生しています!

ビタミンKの働きは血を固めること(血液凝固作用)と骨代謝

けが

ビタミンKの働きは、血液凝固作用(血液を固めること)です。

もう少し正確に表現すると、血液凝固因子であるプロトロンビンを生合成するための原材料として、ビタミンKが必要になります。

私たちの体から出血が起こっても、時間経過とともに血液が固まって出血が止まるのは、ビタミンKのおかげといえるのです。

ビタミンK依存性血液凝固因子の種類と覚え方

私たちの体内に存在する血液凝固因子は12種類あり、Ⅰ~ⅩⅢまでの番号が振られています(Ⅵは欠番なので計12種類)。

この12種類のうち、4種類がビタミンKの関わる血液凝固因子で、通称ビタミンK依存性血液凝固因子と呼ばれています。

具体的には『Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ』がビタミンK依存性血液凝固因子に該当します。

覚え方は『肉納豆(2、9、7、10)』が有名ですね。

ツカサ

ちなみに先ほど紹介したプロトロンビンは、第Ⅱ因子に該当します!

ビタミンKの欠乏症:出血傾向、新生児メレナ

乳児の手

ビタミンKの働きは血を固めることなので、欠乏すると血が固まりにくくなり、出血傾向を示すことがあります。

ただ、ビタミンK2は腸内細菌によって産生することができるため、成人でビタミンK欠乏に陥るケースはほとんどないといえます。

 

しかし、腸内環境が未熟で、栄養の摂取源が乳汁に偏っている新生児では、ビタミンK欠乏のリスクはあります。

新生児のビタミンK摂取量が不足すると、消化管からの出血が起こる場合があります。これを『新生児メレナ』と呼んでいます。

母乳にはビタミンKがほとんど含まれていないので、完全母乳栄養の場合ビタミンK不足に陥る可能性があります。

ただし、日本では検診時にビタミンK2シロップの経口投与が行われているため、新生児メレナを発症するケースは稀といえます。

ビタミンKの過剰症:ほとんどない

ビタミンKは、原則過剰症は起こりません。

許容上限の低い新生児の場合は、過剰になる可能性もありますが、それでも確率的には極めて低いといえます。

ビタミンKの授業まとめ

以上、ビタミンKのお話でした。

  • ビタミンK1をフィロキノン、K2をメナキノンと呼ぶ
  • K1は植物由来、K2は最近由来
  • ビタミンKには血液凝固作用がある
  • 欠乏症の代表は新生児メレナ

この4点を覚えておいてくださいね。

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