短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の違いは炭素数

脂肪酸を3つのグループに分けると、

  • 短鎖脂肪酸
  • 中鎖脂肪酸
  • 長鎖脂肪酸

に分類できます。

この短鎖・中鎖・長鎖脂肪酸の違いは、脂肪酸の長さです。

もうちょっと正確に表現すると『脂肪酸を構成する炭素数』が異なりますので、各グループの脂肪酸を紹介していきたいと思います。

短鎖脂肪酸:炭素数6以下

バター

短鎖脂肪酸とは、一般に炭素数6以下の脂肪酸をいいます。短鎖脂肪酸は脂質ですが、水溶性栄養素に分類されます。

具体的には、

  • 酪酸 C4
  • カプロン酸 C6

が該当します。どちらも炭素間に二重結合が存在しない飽和脂肪酸です。

ちなみに“C4”や“C6”は炭素の数を示していて、C4と書く場合は『炭素4個で構成される脂肪酸』を意味しています。

酪酸やカプロン酸はバターなどに多く含まれている脂肪酸ですね。

中鎖脂肪酸:炭素数8~10

中鎖脂肪酸とは、一般に炭素数8~10の脂肪酸をいいます。中鎖脂肪酸も短鎖脂肪酸と同様に、水溶性栄養素に分類されます。

具体的には、

  • カプリル酸 C8
  • カプリン酸 C10

が該当します。すべて飽和脂肪酸です。

カプリル酸やカプリン酸はココナッツオイルに多く含まれている脂肪酸です。

長鎖脂肪酸:炭素数12以上

オリーブオイル

長鎖脂肪酸とは、一般に炭素数12以上の脂肪酸をいいます。長鎖脂肪酸は脂溶性栄養素に分類されます。

私たちが摂取する多くの油脂類には、この長鎖脂肪酸が含まれています。

長鎖脂肪酸のなかには、炭素間に二重結合をもたない飽和脂肪酸と、二重結合を持つ不飽和脂肪酸が存在しますので、それぞれの脂肪酸を紹介していきます。

飽和脂肪酸:二重結合なし

長鎖脂肪酸のうち、飽和脂肪酸に分類されるものは

  • ラウリン酸 C12
  • ミリスチン酸 C14
  • パルミチン酸 C16
  • ステアリン酸 C18
  • アラキジン酸 C20
  • ベヘニン酸 C22
  • リグノセリン酸 C24

です。

代表的なものとして、パルミチン酸はパーム油に、ステアリン酸はココアバターに多く含まれています。

不飽和脂肪酸:二重結合あり

長鎖脂肪酸のうち、不飽和脂肪酸に分類されるものは

  • パルミトレイン酸 C16:1
  • オレイン酸 C18:1
  • リノール酸 C18:2
  • α-リノレン酸 C18:2
  • γ-リノレン酸 C18:3
  • アラキドン酸 C20:4
  • エイコサペンタエン酸 C20:5
  • ドコサヘキサンエン酸 C22:6

です。

ちなみに、:(コロン)の後ろの数字は二重結合の数を意味します。なので、オレイン酸はC18:1ですから『炭素18個で、二重結合を1つ持つ脂肪酸』といえるのです。

代表的なものとしては、オレイン酸はオリーブオイルに、リノール酸は大豆油やコーン油に、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸は青魚などの魚油に多く含まれています。

補足:ω-3系(オメガ3)、n-3系の脂肪酸って何?

青魚

健康番組で『ω-3系(オメガ3系)の脂肪酸は体に良い』という話を聞いたことはありませんか?

まず『ω-3系脂肪酸=n-3系脂肪酸』ですので、どちらも同じ脂肪酸を意味しています。(私は『n-3系』で呼び慣れているので、ここからはn-3系と表現します)

そしてこのn-3系の『3』という数字は、『不飽和脂肪酸の二重結合が、メチル基側から数えて3番目に初めて登場すること』を意味しているのです。

具体的なn-3系脂肪酸には、

  • α-リノレン酸
  • エイコサペンタエン酸
  • ドコサヘキサエン酸

が存在します。

このn-3系脂肪酸は動脈硬化を抑制したり、炎症を抑制したりする作用が報告されていますので、いわゆる『体に良い油』として紹介されることが多いわけです。

脂肪酸の授業まとめ

以上、短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸のお話でした。

  • 短鎖脂肪酸は、炭素数の少ない脂肪酸で水溶性
  • 中鎖脂肪酸は、炭素数が中ぐらいの脂肪酸で水溶性
  • 長鎖脂肪酸は、炭素数の多い脂肪酸で脂溶性

と覚えておきましょう。

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