尿素回路(オルニチン回路)をわかりやすく解説

尿素回路_アイキャッチ

タンパク質の代謝経路の中から、尿素回路(オルニチン回路)について勉強します。

私たちの体内でタンパク質が分解されるとアミノ酸ができます。

そしてこのアミノ酸が分解されると、ヒトにとって有毒なアンモニアが生成します。

このアンモニアを尿素に変換するための代謝経路が尿素回路なのです。

尿素回路はアンモニアを尿素に変えるための回路

尿素回路の概要

私たちの体の中で、アミノ酸(特にグルタミン酸)が脱アミノされるとアンモニア(NH3)が生成します。

脱アミノ
脱アミノとは、アミノ酸からアミノ基(-NH2)を外すこと。

小中学校の理科の実験で、アンモニアの匂いを嗅いだ経験のある方も多いと思うのですが、強烈な刺激臭があります。

その匂いからも想像できる通り、アンモニアは人体にとって有毒な物質です。アンモニアが体内に蓄積すれば、病気になります。

なので、私たちの体には有毒なアンモニアを無毒な尿素に変えるための代謝経路が存在しています。

それが尿素回路(オルニチン回路)なのです。

尿素回路がある場所は肝臓

尿素回路が存在する場所は、肝臓です。

“尿”というワードから、腎臓を想像する方も多いかもしれませんが、尿素回路は肝臓にありますので、お間違いのないように。

ツカサ

ちなみに、肝硬変の患者さんに高アンモニア血症が出現する理由は、肝臓の尿素回路が機能しなくなるからです!

アンモニアから尿素が生成される流れ

肝臓の尿素回路で、アンモニアから尿素が生成する流れは以下の通りです。

尿素回路の詳細

STEP1
カルバモイルリン酸の生成
アンモニアと二酸化炭素が反応し、カルバモイルリン酸が生成する。
STEP2
シトルリンの生成
カルバモイルリン酸とオルニチンが反応し、シトルリンが生成する。
STEP3
アルギノコハク酸の生成
シトルリンがアスパラギン酸と反応し、アルギノコハク酸が生成する。
STEP4
アルギニンの生成
アルギノコハク酸が分解され、アルギニンが生成する(同時にフマル酸も生成)。
STEP5
尿素の生成
アルギニンが加水分解され、尿素が生成する(同時にオルニチンが再生される)。

ちなみにSTEP1・2はミトコンドリアで、STEP3・4・5は細胞質で起こる反応です。

尿素は腎臓を経由して尿中へ排泄される

肝臓の尿素回路で生成された尿素は、血液を介して腎臓に輸送され、尿として排泄されることになります。

ちなみに、尿に含まれる窒素の80%以上が尿素窒素です。

尿素回路の授業まとめ

以上、尿素回路のお話でした。

  • 尿素回路はアンモニアを尿素に変えるための代謝経路
  • 尿素回路は肝臓に存在する
  • 生成した尿素は最終的に尿中へ排泄される

この3点を理解しておいてくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です